活動報告

2022年3月14日

活動報告令和3年度 島根県在宅歯科医療推進対策事業歯科衛生士研修会「今こそ知っておきたい!在宅療養者の口腔健康管理」

・日時:2月6日(日) 10:00~15:00
・場所:いきいきプラザ 404研修室
【講演Ⅰ】
・演題:多職種連携における歯科衛生士による口腔健康管理
・講師名:島根大学医学部歯科口腔外科学講座 助教・医局長 
歯科衛生士  松田 悠平先生
【講演Ⅱ】
・演題:在宅医療でよく見る口腔疾患とその対応
・講師名:島根大学医学部歯科口腔外科学講座 助教 歯科医師  大熊 里依先生
・参加人数:61名[会員46名 会員外15名]

年末からの急速なオミクロン株による新型コロナウィルス感染拡大を受けて、急遽全面リモートに変更し開催した。
講演Ⅰ:「口腔健康管理」は多職種で連携することでなされている。中でも歯科衛生士は在宅療養者の口腔健康管理に深く関わる職種であり、まずは訪問時、患者様に触れる前に知っておかなくてはいけない高齢者の特徴やリスク管理、バイタルサインや訪問時の問題点、認知症の症状、観察すべき全身状態、在宅でのベッド周りの状況確認など学んだ。次に口腔のアセスメントのポイント、在宅医療における口腔の病態をわかりやすく説明いただき、口腔衛生管理(気質的口腔ケア)と口腔機能管理(機能的口腔ケア)の実際を動画にて確認することで大変よく理解できた。最後に口腔健康管理における感染対策や患者様の自立を促し、依存させず患者様ご本人とご家族が何とかできるようにもっていくことの大切さもご講義いただいた。
口腔健康管理に於いて歯科衛生士はプレーヤーではなくマネージャーである。セルフケアの自立を促すための指導を行うとともに、どこでいつ誰が何をやればいいのか「人員」「道具」「時間」「場所」をマネジメントするのが歯科衛生士の口腔健康管理である。患者様にとって本当に必要なものは何か?患者様や周囲の人にエンパワメント(力付け)することが歯科衛生士の役目であると締めくくられた。
講演Ⅱ:在宅医療の現状として寝たきりの原因の6割をフレイルと認知症が占めており、フレイルからきたす大腿骨骨折と認知症について、また、診療室と在宅との歯科医療の違いから、講演Ⅰ同様、問診では情報収集、全身から局所の視診・触診を行い、多職種連携によるチームアプローチが求められていること等、図解等を用い詳しく説明いただいた。実際の高齢者の口腔内によく見られる疾病や乾燥剤や補綴物、誤飲による化学熱傷や顎関節脱臼、インプラント周囲炎など日常起こりやすい疾患についても多数の症例写真で1つ1つ対応の仕方について事例を通してご紹介いただいた。
今年度は在宅等に於ける終末期を含む周術期の口腔内の特徴や口腔健康管理に必要な知識と動画によるスキルについて学び、アンケート結果からも受講した歯科衛生士それぞれが地域に出て口腔健康管理を行う歯科衛生士としてステップアップできた大変有意義な研修会であった。今後、地域包括ケアシステムの構築において求められていく歯科衛生士は更なる資質向上と人材育成に努めていかなくてはいけない。


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